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間違えない? 道具選び ライン編

さて、道具選びの続きです。今回はライン(糸)と針です。仕掛けの肝になる部分ですね。


えー、ラインは「釣り具店」推奨1号に対して私は0.5~0.6号のナイロンラインをオススメします。
(別途触れますが、ラインに合わせて針も一緒にサイズを落とします)。


ハイ、コレで本日の講義終了(・ω・)


……だと理由がぜんぜん明確じゃないので(笑)

ひとつずつ説明します。


前回目標を設定したときに、いろいろ細かい解説をつけましたが、アレを見ただけでピンと来ている人は既にいらっしゃると思います。実は、僕は装備のバランスを全体的に小さい魚に合わせて落としています。


一般的にも魚の食いが渋っている(あまりアタリが無い)時、手馴れた釣り人側が何をするかと言うとアタリを取るために「仕掛け」を小さくしていきます。具体的にはラインを細くして針を小さくしていきます


ちょっと、魚の側になって考えてみましょう。(^ー°)b


あなたの前にテーブルがあり、その上に「こぶし大」のシュークリームが3個置いてあったとします♪


しかし、実はこのうち1個だけ天井からぶら下がっているものが混じっていたとします(パン食い競争のイメージ)。ぶら下がった紐の先には釣り針が付いており、これがシュークリームに刺さっているとしましょう(!)


最初はその紐(ライン)がロープで、針も大きくシュークリームからはみ出ているとします。


明らかに罠です。( ̄□ ̄;)


よっぽどお腹が空いていなければ、このシュークリームに手を出す理由がありません。

どれが罠かも見分けがスグにつきますね。


しかし、そのロープを細いピアノ線に変え、針のサイズを「親指大」にしたらどうでしょうか?


釣り針はシュークリームに埋まって隠れてしまうため、外見からでは判りません。ラインもピアノ線なので、よっぽど目を凝らさないと見分けが付きません。3個の中に紛れてしまいます。


これが仕掛けを小さくする理屈です。


「じゃあ、最初から小さい仕掛けで釣れば良いじゃないか」


なぜ、そうしないのでしょうか?


ニジマスが針がかりしたときの暴れ方は非常に激しく、水しぶきを上げながら水面にジャンプする事もしばしばです。激 しく口を左右に振り、水中を右へ左へ暴れまわる事も珍しくありません。(そのやりとりこそがトラウトの魅力であり、そのファイトに釣り人は魅了されるわけ です)


そういった魚ですから、仕掛けを小さくするという事は、アタリが増える代わりに、魚を掛けた後に(細くなった)糸を 切られる(ラインブレイクする)危険性が上がるわけです。また、針を小さく(細く)するということは、針がかかりにくくなったり、せっかく魚を掛けても針 が折れたり、すっぽ抜けやすくなると言う事です。


【Q1】では、そのリスクを背負ってまで、なぜあえて小さな仕掛けを提唱するのでしょう?
【A1】みなさんに「アタリ」とは何かを体感してほしいからです。


※アタリとは魚が魚がえさに食いついた時、サオ先やラインやウキが動くことです(魚信とも言います)。竿に多少の「振動」や「違和感」を感じることもあります。


はい。釣りをしたことの無い人に「アタリが来たら合わせてね」と言ってもまず無理です。すべての行動が未知の領域過ぎます。まずは、アタリとは何か?を知ってもらう必要があるのです(詳しくは後述します)。


【Q2】アタリを知るためだけに、ラインブレイクなどのリスクを負うのですか?
【A2】いいえ。今回の仕掛けでは小さめの魚を狙っています。


先ほどの事例でわたしはシュークリームの大きさを「こぶし大」と表現しましたが、これを1口で食べられる人がどれく らいいるでしょうか? 特に女性や子供では厳しいのではないでしょうか。魚がエサにアタックするとき、いきなりエサをガプっと丸々食ってくれるような解り やすい奴はそんなにいません(たまにいるけど)。

だいたいは何度かついばんでからカプっと食っていきます。小型の魚であれば口の大きさも限られていますから必然的にその回数も増えます。回数が増えれば増 えるほど違和感に気付くチャンスを相手に与える事になります。つまり、小さな仕掛けのほうが魚が小さくなっても見切られにくいということになります。リスクは確かにありますが、それを補うだけのアドバンテージもあると思います。


【Q3】なぜ、小さめの魚を狙うのですか?
【A3】アタリが大きいからです。


ここが今回のポイントであり、釣り最大の特徴なのですが、小さい魚のアタリは大きいです。つんつん、と突いた後にエサを体全体でがっぷり持って行こうとします。竿がググッと重くなるのがハッキリ解ります。ツン、ツン、……ガツン!という感じでしょうか。

逆に大きな魚のアタリは非常に小さいことが多く、竿を上げてから裸になった針を見て「え? いつエサ食べられたの?」なんて事も珍しくありません。ここが釣りの面白さでもあります。(その代わり、針がかりしたあとの大物の引きは半端じゃありません。病み付きになります)

※前回小さい竿を選んだ理由のひとつには「アタリをより大きく感じてもらうため」というのもあります。


【Q4】なぜ大きいアタリにこだわるのですか?
【A4】魚釣りをしたことが無い人は、そもそも「アタリ」の感覚が解らないからです。


ちょっと回答の内容が前後していますが、管理釣り場といっても完全な止水の釣り場はほとんどありません。池の形をし ていても水温や水流を調整するために水車やポンプや噴水で水や空気を送り込んでいます。渓流をそのまま生かした釣り場もあります。水の流れがあるという事 は、水中では水がうねっていると言う事です。その流れの中にエサを落としたときの感覚と、その水流の中で魚がエサを突いている感覚の違いを認識すること は、初心者にとっては至難の業です(そして魚はそういった水が流れる場所を好みます)。だからこそ釣り初心者が「釣るために」竿全体を引き込むような大きなアタリを必要とします。

釣り初心者の方にとって重要なのはまずは「釣り上げる事」ではなく「アタリを感じてもらう事」だと思っています。竿がクッ!と引かれるような感覚をハッキリ理解しなければ、「合わせ」の動作を行う事ができません。はじめに大きなアタリを理解しておけば、やがて小さなアタリも理解できるようになります。また、仕掛けを最初から小さくしていれば、アタリの回数は必然的に増えますから、釣りに慣れるまでの時間が短縮される事になりますよね。


ひととおり説明したところで、ハリスの仕掛けについてご確認いただければ幸いです。

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